木の作業台に並んだ、新しい青いオイルフィルターと、外したばかりの油にまみれた古いフィルター。奥にバイクのエンジンと赤いフレームがぼやけて見える

オイルを替えるとき、フィルターも一緒に替えるのか。お店では「2回に1回でいいですよ」と言われることがあります。毎回替えるのは無駄なのか。替えずにいると、何が起きるのか。

この記事では、メーカーの整備表と、フィルターの仕組み、互換品の適合表を読みます。先に言ってしまうと、「2回に1回」は、オイルとフィルターをそれぞれメーカーの指定の距離で替えたときに出てくる数字でした。メーカーによって、3回に1回にも、毎回にもなります。

目次(タップで開閉)
  1. 1. フィルターは何キロで替えるのか——メーカーの指定を並べる
  2. 2. 「2回に1回」はどこから来たのか——ホンダの数字と、販売店の案内
  3. 3. オイルを早めに替えるなら、フィルターも早めるのか
  4. 4. フィルターの中の弁——バイパス弁と、逆流を止める弁
  5. 5. バイク用と車用のフィルターは、何がちがうのか——確かめられなかったこと
  6. 6. ろ過の性能は、何で比べるのか——ISO 4548-12と「捕捉可能」
  7. 7. 「適合」が言っていること——1つの品番が、5メーカーと草刈機を兼ねる
  8. 8. 車用のフィルターを、バイクに付けたことがあります
  9. 9. 私の場合——オイルは店で、フィルターは自分で
  10. 10. 私なら、こう決めます

1フィルターは何キロで替えるのか——メーカーの指定を並べる

日本の二輪メーカーは、オイルとフィルターの交換時期を、別々の距離で指定しています。整備表から、オイルとフィルターの行を並べました。

資料オイル交換フィルター交換
ホンダ 定期交換部品(日本)、水冷251cm³以上10,000kmまたは1年20,000km(カートリッジタイプ)
同、空冷3,000kmまたは1年20,000km(同)
ヤマハ MT-07(2022年、日本向け取扱説明書)10,000kmまたは1年30,000km
スズキ 定期交換部品、水冷・油冷など6,000kmまたは1年18,000km
スズキ、空冷3,000kmまたは1年9,000km
ホンダ VTR1000F(英語の取扱説明書とサービスマニュアル)12,000kmまたは12か月オイル交換ごと
トライアンフ スピードトリプル1050(2008年式)10,000kmまたは1年オイル交換ごと

初回は、どのメーカーもオイルとフィルターを一緒に、1,000kmか1か月で替える指定です。

ホンダの表には、カートリッジタイプ以外のフィルターの行もあり、そちらは「初回13,000km、以後12,000km毎」です。カワサキは、購入後の点検サービス「カワサキケア」で、1か月・12か月・24か月目のオイル交換を無償で行い、そこに「オイルフィルター含む」と書いています。

フィルターの行には「1年」がない

もう1つ、見てほしいところがあります。オイルの行にはどれも「または1年」が付いていますが、ホンダ・ヤマハ・スズキのフィルターの行には、期間の上限が書かれていません。距離だけです。年に3,000kmしか乗らない人がフィルターを距離どおりに替えると、ホンダの数字では6年以上先になります。それでいいのかどうかは、どの資料にも書かれていませんでした。

オイルとフィルターの交換距離——比率は機種で変わる オイル交換 フィルター交換(km) フィルター1回あたりの オイル交換 ホンダ(日本) 水冷251cm³以上 10,000 20,000 2回に1回 ホンダ(日本) 空冷 3,000 20,000 6〜7回に1回 ヤマハ MT-07 2022年、日本向け 10,000 30,000 3回に1回 スズキ 水冷・油冷など 6,000 18,000 3回に1回 VTR1000F ホンダ、英語の取扱説明書 12,000 12,000 毎回 スピードトリプル1050 トライアンフ、2008年式 10,000 10,000 毎回 0 10,000 20,000 30,000 フィルターの行に、期間の上限は書かれていません(ホンダ・ヤマハ・スズキ)。 オイルを指定より早く替えると、比率も変わります。
出典:ホンダ MAINTENANCE NOTE 定期交換部品、ヤマハ MT-07 取扱説明書(2022年)、スズキ 二輪 定期交換部品、ホンダ VTR1000F 取扱説明書(英語、2002・2005年)とサービスマニュアル、トライアンフ スピードトリプル1050 取扱説明書。機種ごとの指定は、取扱説明書で確かめてください。

オイルの交換時期の決め方は、オイル交換時期の記事にまとめています。

2「2回に1回」はどこから来たのか——ホンダの数字と、販売店の案内

§1の表で、オイルとフィルターの距離がちょうど2対1になっているのは、ホンダの水冷251cm³以上です。10,000kmごとにオイルを替え、20,000kmでフィルターを替えれば、2回に1回になります。

ホンダは、四輪では比率そのものを書いています。四輪の純正オイルフィルターのページは、こうです。

エンジンオイルの交換2回につき1回の割合でオイルフィルターを交換することをおすすめしています。

販売店の案内もあります。レッドバロンは法定点検のページで、「エンジンオイルのオイルフィルタは、点検2回に1回の交換をお勧めします」と書いています。

「2回に1回」は、根拠のない言い伝えではありません。ただ、二輪の整備表に書かれているのは比率ではなく距離で、比率はメーカーと機種で変わります。同じホンダの表でも、空冷車はオイル3,000kmに対してフィルター20,000kmで、6回か7回に1回です。ヤマハのMT-07とスズキは3回に1回、私が乗った2台は毎回でした。

3オイルを早めに替えるなら、フィルターも早めるのか

比率が出てくるのは、オイルを指定どおりの距離で替えたときです。指定より早く替える人には、数え方が2つあります。

  • 距離で数える——フィルターはメーカーの距離のまま。3,000kmごとにオイルを替える人がホンダの20,000kmに合わせれば、6回か7回に1回です。
  • 回数で数える——「2回に1回」をそのまま当てはめる。3,000kmごとなら、フィルターは6,000kmごとです。

毎回替える、という考え方もあります。フィルターは安く、作業のついでで済みます。詰まりかけた濾材でバイパス弁(§4)が開いている時間も減らせます。間隔をあける側の理由は、メーカーが決めた寿命の途中で捨てずに済むことです。オイルを短い間隔で替える人ほど、この差は大きくなります。

どれも筋は通っていて、どれを取るかは自分の判断です。オイルを早めに替えたときに、フィルターをどこまで延ばせるのかを測った公開データは、見つかりませんでした。

4フィルターの中の弁——バイパス弁と、逆流を止める弁

フィルターは、オイルの流れの抵抗になります。前後には圧力の差が生まれ、汚れが溜まるほど、この差は大きくなります。

差が大きくなりすぎたときのために、バイパス弁が付いています。開くと、オイルは濾材を通らずにエンジンへ流れます。オイルが届かなくなるのを防ぐための仕組みです。オーストラリアのフィルターメーカー、ライコは、詰まったときのほか、エンジンが冷えてオイルが特に硬いときにも開く、と説明しています。

開く圧力は、ヤマハFJRのサービスマニュアルでは78.4〜117.6 kPaと指定されています。カワサキの空冷Zの専門店PAMSは、Zのバイパス弁がおよそ110 kPaで開くのを自分たちで測っていて、Zのサービスマニュアルにはこの数字の記載がない、と書いています。

通常のとき 圧力差(ΔP)が設定値より小さい 濾材 (media) バイパス弁:閉 ΔPが上がったとき 冷えて硬い/目詰まり/高回転で大流量 濾材 (media) 濾過されないオイル バイパス弁:開 開く圧力は、車両メーカーが指定する数字です(ヤマハFJRのマニュアルは78.4〜117.6 kPa)。 社外品のメーカーは、この数字を公開していません。
フィルターのバイパス弁の模式図。圧力差(ΔP)が設定値を超えると開き、濾材を通らないオイルがそのままエンジンへ流れます。実際の構造は製品によってちがいます。

逆流を止める弁

逆流を止める弁、アンチドレン弁が付いたフィルターもあります。エンジンを止めたあと、フィルターからオイルが抜けないようにする弁です(ライコの説明)。§8の車用フィルターの商品説明にも、ニトリルゴムのアンチドレン弁が書かれています。

フィルターを替えずにいると

濾材が詰まってくれば、バイパス弁が開いている時間が長くなります。開いている間、オイルは濾されずにエンジンへ回ります。止まるのではなく、濾されなくなる、というのが、仕組みから言えることです。どれだけ走ればそうなるのかを、バイクで測った公開データは見つかりませんでした。

5バイク用と車用のフィルターは、何がちがうのか——確かめられなかったこと

ホンダは、バイク用と車用のオイルフィルターに、別の純正品番を付けています。何がちがうのか。調べて、確かめられたことと、確かめられなかったことを分けて書きます。

確かめられたこと

純正品番どうしで比べると、ねじ径と外径は同じで、高さがちがいます。ホンダのバイク用(15410-MFJ-D01)の互換品は、ねじ径M20×1.5、外径65mm、高さ63mm。車用(15400-RTA-003)の互換品は、ねじ径と外径が同じで、高さが88mmです(ユニオン産業の製品表と、互換品のカタログの値)。そして、私のスピードトリプルには、車用が付きました(§8)。

ただ、高さでは決着しません。互換品まで含めると、高さのちがうものがどちらのエンジンにも付くので、高さだけでは、どちらが使えるかの答えになりません。品番が分かれている理由が高さだけなのか、中身にもあるのかは、分かりません。

確かめられなかったこと

中身のちがいとして考えられるのは、バイパス弁の圧力、濾材の細かさ、流せる量と前後の圧力差です。どれも、数字が公開されていません。ユニオン産業、アクアドリーム、HKS、互換品の対照カタログ。どれも載せていませんでした。

説明している記事は、あります。アメリカのパーツ販売店Partzillaは、中身は「基本的に同じ」としたうえで、耐えられる最大の圧力とろ過の細かさが「ちがうかもしれない」と書いています(私訳)。数字はありません。潤滑油メーカーFubexのブログは、バイパス弁の設定圧がちがい、バイク用はより小さな粒子を捕まえる、と書いています。ただ、車用を付けると、弁が開くべきでないときに開いて汚れたオイルを通すか、流れを止めてしまう、とも書いていて、どちらが起きるのか、なぜそうなるのかは書かれていません。こちらにも、数字や出典はありません。

フィルターメーカー自身の説明で見つかったのは、アメリカのPurolator(ピュアレーター)の1件だけです。2010年ごろの同社のサイトは、車用の高効率フィルターPureONEについて「車のためのもので、バイク用ではない」「効率が高いので、バイクのオイルポンプが、その圧力に対応できないかもしれない」とし、自社のバイク用(ML)を勧めていました(私訳。フォーラムやほかのサイトに引用が残っています。いまの同社のサイトでは見つけられませんでした)。ここにも数字はありません。この文を引用したCalifornia Scientificのサイトは、そのバイク用は輸入品に自社の名前を付けたものだと反論し、スズキ用の変換アダプターを約2,500個売った人の「フィルターの故障やエンジンの損傷の報告はない」という話を載せています。

数字が出てくるのは、英語圏の個人や小さな会社のサイトと、掲示板だけでした。

  • Peter Verdone氏のサイト(2006年以降更新なし):バイク用が「たいてい8〜11psi」(約55〜76 kPa)、車用が「11〜17psi」(約76〜117 kPa)。
  • Mike Guillory氏の記事(2002年):どちらも「8〜13psi」の範囲で、「似ていて、同じこともあり、重なっている」(私訳)。
  • California Scientificのサイト(2017年更新):ねじ径M20×1.5のこの形をひとまとめに「14psi」(約97 kPa)。ホンダの純正15410-MCJ-000と、車用の品番を、同じ形として並べています。
  • CBR1000RRの掲示板と整備サイト(2007〜2017年):ホンダのバイク用の純正は「8psi」とも「8〜11psi」とも。バイク用の社外品は、FramのPH6017Aが「13psi」(カタログでは9〜15psi)、PurolatorのML16819が「9〜12psi」、K&NのKN-204は2007年の投稿で「26psi」、2017年の投稿で「14.5psi」。車用は、Mobil 1のM1-108が「11〜17psi」、PurolatorのPureONE PL14612が「14〜18psi」。
  • BobIsTheOilGuyの掲示板:ホンダの車用の純正は、2023年の投稿で「12〜14psi」、2006年の投稿ではホンダの販売店の話として「10psi」。社外品の車用WIX 51356は「8〜11psi」。

どれも、メーカーが公開した数字ではありません。電話で聞いた、誰かがそう書いていた、という数字で、同じ製品でも投稿によって合いません。それでも並べると、バイク用の社外品どうしでも、純正とされる数字から離れているものがある、ということは分かります。

使っている人と、使わない人

具体的な例があります。2000年代半ばから2010年代のアメリカでは、ホンダのCBR1000RRやCBR1100XXの乗り手のあいだで、Mobil 1の車用フィルターM1-108を付けることが、よく行われていました。整備の解説サイトが勧め、掲示板には「周りはみんな、ホンダにM1-108を使っている」という書き込みもあります。2台で17,000マイル(約27,000km)使って問題はなかった、という人もいます。

一方で、フィルターメーカーの側は勧めていません。2007年の投稿では、Mobil 1が「バイク用のフィルターではない」と答え、2017年の投稿では、同じMobil 1が、CBR1000RRには自社のバイク用M1MC-134を案内しています。どちらも、投稿者が電話で聞いた話です。Purolatorも、上のとおり、自社の車用をバイクに使わないよう書いていました。

使っている人の「問題はない」には、何km使ったか以上のことは書かれていません。オイルを分析して摩耗を比べた人は、見つかりませんでした。反対に、使わない人も、何がどうちがって、なぜエンジンに悪いのかは書いていません。

濾材、流量、圧力差、バイパス弁の圧力。どれも、ちがいの説明としてはありそうです。ただ、どれも確かめられていない推測です。ちがいがあるのかどうかも、高さのほかは分かりませんでした。

6ろ過の性能は、何で比べるのか——ISO 4548-12と「捕捉可能」

ろ過の性能は、「何μmの粒子を、何%捕まえるか」で表します。国際規格のISO 4548-12は、そのための試験法です。汚れを入れ続けたオイルをフィルターに何度も通し、前後の粒子の数を数えて、粒子を取り除く性能と、フィルターが抱えられる汚れの量を求めます。

四輪用では、独立したラボ(Ascent Filtration Testing)の試験で、高級フィルター5製品の20μmの粒子のろ過効率が、61.6%から99.96%まで散らばった例があります。

二輪用では、ブランドをまたいで比べられる数字は見つかりませんでした。デイトナは純正品との比較グラフを載せていますが、数値はありません。HiFlofiltroは、RCシリーズを「5ミクロンという微小な粒子も捕捉可能」と説明しています。どんなフィルターも、5μmの粒子をいくらかは捕まえます。割合のない「捕捉可能」は、確かめようがありません。

純正品も、数字は出していません。ホンダの四輪の純正フィルターのページは「独自の構造で優れた濾過性能を発揮し」と書いていますが、割合は書いていません。

7「適合」が言っていること——1つの品番が、5メーカーと草刈機を兼ねる

互換品を選ぶときに頼りになるのは、適合表です。HiFlofiltroのHF204は、次の純正品番の置き換えとして案内されています。

  • ホンダ:15410-MCJ-000/-003/-505、15410-MFJ-D01、15400-PFB-014
  • カワサキ:16097-0002/-0003/-0007、-1068/-1070/-1072
  • ヤマハ:1WD-E3440-00/-10、5GH-13440-20/-50/-60
  • MVアグスタ:8000A9294、8000B1552
  • トライアンフ:T1210444、T1218001(私のスピードトリプル1050の純正フィルター)

5メーカー、約20の純正品番。15400-PFB-014は、ホンダの汎用製品——船外機・芝刈機・トラクター向けとして案内されている品番です。1,050ccのネイキッドスポーツと芝刈機は、オイルポンプも、油路の圧力も、回転域も共有していません。

国内のメーカーの表も、範囲はそれぞれです。キジマの105-833(磁石入り)は、ホンダのCBR1000RR・CB1300SF・NC750X・VTR1000F(2003〜06年)、カワサキのZX-10R・ZX-6R、ヤマハのMT-07・MT-09・YZF-R1・FJR1300など、6メーカーの車種を挙げています。トライアンフはSpeed Triple(2012〜17年)が載っていますが、私のスピードトリプル1050(2008年式)の年式は、載っていません。キジマの一覧は、下にそのまま載せておきます。

詳しく:キジマ105-833の適合車種(キジマの一覧。読み飛ばし可)

ホンダ

  • 250cc:CBR250RR(17-)・FAZE /S 9/A/B/C/D(09-12)・フォルツァ タイプZ/X D8/S8/DB(07-12)・フォルツァsi /ABS(13-14)
  • 400cc:CB400F/ABS(13-15)・CB400SF/SB (18-)・CB400SF/SB VTEC2/3/Revo/ABS (02-19)・CB400SB/ABS 5/6/8/A8(05-11)・CBR400R(13-17)・400X(13-17)・VT400S B(11-13)・シャドウ400クラシック/カスタム 9/A9(09-13)・シルバーウイング/GT/ABS D9/A/B(02-13)
  • 500cc:レブル500 (17-)
  • 600cc:CB600F ホーネット/ABS (00-14)・CBR600F/F4i 1/2/Rossi Champion Special(01-05)・CBR600RR 3/4/5/6/7/8/9/A/B(03-14)・シルバーウイング/ABS/GT 1-9/A/B(01-14)
  • 650cc:CB650F AE(14)/E(17-)・CBR650F FAE(14)/H(17-)・DN-01 A8 (08-12)
  • 700cc:CTX700/N (13-14)・XL700Vトランザルプ/ドービル700/ABS(09-13)・NC700X・LD/S/INTEGRA(12-19)
  • 750cc:X-ADV・NM4-01/02 JF/JDF(14)・VT750S A(10-13)・シャドウ750 Phantom C2BA/B(10-12)・シャドウ750 Spirit F(07-13)・シャドウ750 エアロ/ABS A(04-13)・シャドウ750 C4-CB(04-12)・NC750X(21Yモデルも可)・LD/S/INTEGRA(14-17)
  • 800cc:VFR800/ABS 6(02-06)・Cross Runner(11-13)・VFR800F/X(14-17)
  • 900cc:CB900F ホーネット 1(02-06)・CBR900RR/929RR/954RR(00-03)
  • 1000cc:CBF1000(06-10)・CBR1000RR/SP (04-17)・CRF1000Lアフリカツイン・VTR1000F ファイアーストーム(03-06)・VTR1000R/SP(RC51)(01-06)・XL1000Vバラデロ(03-10)
  • 1100cc:CB1100/EX/RS (10-17)
  • 1200cc:VFR1200F/X (10-14)
  • 1300cc:CB1300SF/SB/ST(03-18)・CB1300スーパーボルドール/ABS 5/6(05-13)・CTX1300(14-15)・ST1300/ABSパンヨーロピアン 2/3/A2/A3(02-13)・STV1300(04-10)・VT1300CR/S/X ABS(10-12)
  • 1800cc:VTX1800(02-05)・ゴールドウイング1800 (01-18)

トライアンフ

  • Daytona 675/R/ABS(06-16)・Bonneville T100(05-17)・Bonneville T120 (16)・Bonneville BOBBER (16)・STREET TWIN/CUP (16-17)・Speed Triple/S/R(12-17)・Scrambler(06-17)・THRUXTON(04-16)・Tiger 800(10-16)・Tiger Explorer(12-16)

カワサキ

  • 250cc:BALIUS-IIB6-B7F(02-06)・エリミネーター250V C(03-05)
  • 400cc:ZRX E4-10(98-05)・ZRXII F4-10(98-05)・ZZ-R400 N8-11(01-05)
  • 600cc:NINJA ZX-6R J1-3(00-02)・NINJA ZX-6RR K1/M1(03-04)・ZX-6RR N1/N6F(05-06)
  • 636cc:NINJA ZX-6R C1/C6F(03-04)・ZX-6R C1/C6F(05-06)
  • 750cc:Z750 J1-2(04-05)・Z750S K1(05)
  • 900cc:NINJA ZX-9R F1-2(02-03)
  • 1000cc:NINJA ZX-10R C1-C2/D6F(04-06)・Z1000 A1-3(03-5)
  • 1200cc:ZX-12R A1-2/B1-4(00-05)
  • 1500cc:バルカン ドリフター R1-5(01-05)・バルカン1500/クラシック E/N(98-05)
  • 1600cc:バルカン1600クラシック A(03-08)
  • 2000cc:バルカン2000 A/D(04-07)

スズキ

  • 250cc:GSX250FX K2-5(02-05)

ヤマハ

  • 250cc:YZF-R25/MT-25(15-19)
  • 320cc:YZF-R3/MT-03(15-19)
  • 530cc:TMAX530 SX/DX(17-)
  • 600cc:FJ6N/ディバージョン/ABS(09-13)・FZ6R(09-14)・FZ6フェザーS2/FZ6R (09-10)・YZF-R6(06-17)
  • 700cc:MT-07(14-19)・XSR700 (17-)
  • 800cc:FZ-8/フェザー8(11-13)
  • 850cc:MT-09/TRACER(14-19)・NIKEN (18-)・XSR900 (16-)
  • 950cc:BOLT/R/-C(13-16)・SCR950 (17-)
  • 1000cc:FZ1-S (08-07)・FZ-1/フェザー(08-12)・MT-10/SP (17-)・YZF-R1/S/R1M(07-15)
  • 1200cc:XT1200Z/ZE スーパーテネレ(10-12/14-)
  • 1300cc:FJR1300A/AS(13-16)・V-スター1300(11-13)
  • 1900cc:レイダー1900/S(11-12/14-)

ハーレーダビッドソン

  • 750cc:STREET(15-19)

キジマ公式オンラインショップの105-833の商品ページ(2026年10月18日に確認)にある【適合】を、そのまま並べたものです。読みやすさのために半角カナを全角に直し、「アフイカツイン」は「アフリカツイン」に直しています。年式の書き方(「08-07」など)は、キジマの表記のままです。

ユニオン産業のMC-620(磁石なし)は、車種の一覧を公開していません。モノタロウの製品表にあるのは、ホンダの純正品番15410-MCJ-000/003と15410-MFJ-D01の置き換え、という情報だけです。ユニオン産業のバイク用の表に載っているメーカーも、ホンダ・ヤマハ・スズキ・カワサキの4つです。自分のバイクに合うかは、純正フィルターの品番で確かめてください。

適合表から分かるのは、ねじとガスケットと寸法が合う、ということまでです。純正品と、バイパス弁の圧力やろ過の性能が同じかどうかは、分かりません。それを判断する数字は、§5と§6のとおり、公開されていません。

「互換品は駄目だ」ではありません。判断する数字がないので、使える目安は、そのメーカーが自分の機種と年式を指定しているかどうかくらいしかない、ということです。

正直に書いておくと、私はこの目安どおりにはしていません。次の§8が、その話です。

8車用のフィルターを、バイクに付けたことがあります

ここからは、私自身の話です。

スピードトリプルに、一度、車用のオイルフィルターを付けました。アクアドリームのAD-OFP-02です。ホンダの四輪の純正品番15400-RTA-003の置き換えで、フリード、フィット、N-BOXなどに適合するとされている製品です。

選んだ理由は2つです。とても安かったこと。そして、磁石が入っていたことです(Amazonの商品ページにそう書かれています)。スピードトリプルはフィルターの周りの空きが少なく、外から付ける磁石が入るかどうか、分からなかったのです。

付くと考えた理由は、こうです。ホンダのバイク用と車用のフィルターは、ねじ径と外径が同じです(§5)。そして、§7のHF204のように、ホンダのバイクと私のスピードトリプルの両方の純正品番を置き換える互換品があります。それなら、ホンダの車用も物理的には付くはずだ、と考えました。

実際に付きました。高さは、§5のとおり車用のほうが25mmほど高いのですが、私のバイクでは収まりました。

そのフィルターで、朝夕の渋滞の中を、低い回転でおとなしく走りました。おかしなことは、何も起きませんでした。ただ、それは、車用が最適だという証拠にも、安全だという保証にもなりません。高回転を使ったわけでも、油圧を測ったわけでも、オイルを分析したわけでもありません。

いまの私の考えは、こうです。バイク用と車用で何がちがうのか、そもそもちがうのかどうかも、私には分かりません。そして§5のとおり、社外品のバイク用でも、純正とされる数字と弁の圧力がちがう例があります。社外品のバイク用を買っても、純正の仕様どおりかどうかは分からないのです。

だから、「バイク用なら安心」とは言えません。何か勧められるとすれば、自分のバイクに指定された純正品です。エンジンを設計した側の仕様で作られていると確かに言えるのは、純正だけだからです。

社外品を選ぶなら、バイク用でも車用でも、仕様に近く、問題なく働くかもしれない、というところまでしか分かりません。分からないまま高いほうを払うのなら、同じように分からない車用でもいい、と私は考えています。気になるなら、メーカーや販売店にバイパス弁の圧力を問い合わせてみる価値はあると思います。

Mobil 1やPurolatorは、自社の車用をバイクには勧めていません(§5)。ただ、Mobil 1は理由を言っておらず、Purolatorの理由(効率が高いので、バイクのオイルポンプが圧力に対応できないかもしれない)にも、数字はありません。ろ過の細かさなのか、流量なのか、弁の圧力なのか、それ以外なのか、寸法なのか。何を指しているのかは分かりません。

いま付いているのは、キジマの105-833です。磁石入りの、バイク用です。§7のとおり、適合表に私の年式は載っていません。海外のフィルターメーカーの中に、同じフィルターをホンダ・カワサキ・ヤマハの大型車と私のバイクの両方に指定しているところがあるのを見て、合うと判断しました。

ただ、大きく値引きされていない限り、次は買わないと思います。キジマの磁石入りは高く、磁石をフィルターごと捨てるのはもったいないからです。外から付ける磁石なら、何度でも使えます。次は、ユニオン産業のバイク用に、FilterMagという薄い磁石を外から付けるか、安いアクアドリームの磁石入り(車用)にするつもりです。

FilterMagは、フィルターの外側に付ける、アメリカのブランドの磁石です。日本でも買えますが、かなり高く、アメリカから直接買ったほうが安いくらいです。それでも安くはありません。買う価値があるかどうかは、読む人それぞれの判断です。1つ言えるのは、バイクに固定する部品ではないことです。バイクを手放しても、ほかの車両に付け替えられます。私のロードスターには、5年以上付けたままです。スピードトリプルはフィルターの周りが狭いのですが、FilterMagは薄いので、まずロードスターのものを当ててみて、付くようならバイク用にもう1つ買うつもりです。

磁石で摩耗が減るのかどうかは、マグネットドレンボルトの記事に書いたとおり、確かめた公開試験が見つかっていません。私はVTR1000Fで、フィルターに外から付ける磁石を使っていました。いまも、車の1台、マツダのロードスターにはFilterMagを、もう1台のホンダのフリードには、このアクアドリームの磁石入りフィルターを使っています。

9私の場合——オイルは店で、フィルターは自分で

いまのスピードトリプルでは、レッドバロンのオイルリザーブ(オイルを先に買って、店に預けておく仕組み)を使っています。バイクを買ったときに加入しました。とても割安で、自分で替えずに済むのは楽だろう、と思ったからです。

ただ、これまで店に任せたのは、修理が2回と、オイル交換が2回だけです。それ以外の整備は、全部自分でしています。フィルターもそうで、店にバイクを持っていく直前に、家で自分で替えています。フィルターは、自分で選びたいからです。なお、レッドバロンでは、フィルターの交換には、オイル交換とは別に工賃がかかります(同社のFAQ)。

フィルターを外すと、オイルが少し抜けます。新しいフィルターには、手元にあるAZのMEA-012(10W-40、JASO MA2)を先に入れておき、減った分もそれで足しています。間隔は、オイルが3,000〜4,000kmか6か月の早いほう、フィルターも毎回です。正直に言うと、手間です。

やってみて分かったのは、私には、バイクを店に持っていくほうが家で替えるより手間だ、ということでした。私はオイルもフィルターも自分で選びたいほうで、多少高くついてもかまいません。バイクも車も、自分でいじるのが好きです。なので、いまのリザーブを使い切ったら、更新はしないつもりです。

逆に、オイルやフィルターの銘柄にこだわりがなく、家で替えるより店に行くほうが楽な人には、とても割安な仕組みだと思います。加入したときの説明では、加入はバイク1台ごとで、対象はレッドバロンで買ったバイクでした。細かい条件は、店で確かめてください。

レッドバロンで替えてもらったフィルターがユニオン産業製だった、という利用者の記録があります。ユニオン産業は愛知県津島市のフィルターメーカーで、レッドバロンの本社も愛知県(岡崎市)にあります。私はVTR1000Fで、ユニオン産業のフィルターを何度か使いました。問題はありませんでした。

私が使ったフィルター

この記事に出てきた3つのフィルターです。どれも、私が自分のバイクに付けたものです。どれを使うかは、読む人が決めることです。

広告順位でも推奨でもありません。私が実際に使ったものだけを挙げています。

キジマ オイルフィルター カートリッジ マグネットイン 105-833

確かめられていること
磁石入りのカートリッジ式で、高さ63mm×外径65mm(キジマ公式)。キジマはホンダ・カワサキ・ヤマハなど6メーカーの車種を適合に挙げています(§7)。私のスピードトリプルに、いま付いているフィルターです。
引き換えに
私のスピードトリプル1050(2008年式)は、キジマの適合表に載っていません。合うと判断したのは私です。バイパス弁の圧力とろ過の性能は、公開されていません。磁石は、フィルターごと捨てることになります。

ユニオン産業 2輪用オイルフィルター MC-620

確かめられていること
高さ63mm×外径65mm、ねじ径M20×P1.5のカートリッジ式。ホンダの純正品番15410-MCJ-000/003、15410-MFJ-D01の置き換えです(モノタロウの製品表)。私はVTR1000Fで何度か使い、問題はありませんでした。
引き換えに
ユニオン産業は、車種の一覧を公開していません。自分のバイクの純正品番で確かめる必要があります。磁石は入っていません(次は、外から付ける磁石と組み合わせるつもりです。§8)。バイパス弁の圧力とろ過の性能は、公開されていません。

アクアドリーム PLATINUM オイルフィルター ホンダ車用 AD-OFP-02(車用)

確かめられていること
ホンダの四輪の純正品番15400-RTA-003の置き換えで、ねじ径M20×1.5、外径65mm。磁石入りです(Amazonの商品ページ)。私はスピードトリプルに一度付けて、おかしなことは起きませんでした(§8)。買ったときは、バイク用よりずっと安く買えました。
引き換えに
車用です。バイクへの適合は、どのメーカーも案内していません。高さはバイク用より25mmほど高く(§5)、付くかどうかは車種しだいです。バイク用との中身のちがいは、分かりません(§5)。

10私なら、こう決めます

ここまでを踏まえた、私の決め方です。推奨ではありません。

  1. まず、整備表のフィルターの行を見る。オイルの行とは別の距離が書いてあるはずです。
  2. オイルを指定どおりに替えるなら、フィルターも指定どおりに。「2回に1回」かどうかは、その2つの数字から決まります。
  3. オイルを早めに替えるなら、距離で数えるか、回数で数えるかを決める。私は毎回替えています。
  4. 勧められるとすれば、純正品。社外品は、バイク用でも車用でも、純正の仕様どおりかどうかは分かりません。気になるなら、メーカーや販売店にバイパス弁の圧力を問い合わせる。私は社外品を、自分の判断で使っています。
  5. 「捕捉可能」のような言葉では選ばない。数字がないものは、分からないものとして扱います。

フィルターを替えたら、次は行き先です。Japan Bike Cafeは、駐車場とアクセス路の路面がわかるツーリング先を、現在地や都道府県から検索できるディレクトリです。

よくある質問

オイルフィルターは何キロごとに交換しますか。

取扱説明書の整備表によります。ホンダの日本の整備表は、カートリッジタイプで初回1,000kmか1か月、以後20,000kmごとです。ヤマハのMT-07は30,000kmごと、スズキの水冷車などは18,000kmごとでした。トライアンフのスピードトリプル1050のように、オイル交換ごとの機種もあります。

フィルターはオイル交換2回に1回でいいですか。

ホンダの水冷251cm³以上なら、指定の距離(オイル10,000km、フィルター20,000km)が、ちょうど2回に1回です。ヤマハのMT-07とスズキは3回に1回、オイル交換ごとの機種もあります。自分の機種の整備表で確かめてください。

オイル交換のたびにフィルターも替えるのは無駄ですか。

無駄とは言い切れません。フィルターは安く、作業のついでで済み、バイパス弁が開いている時間も減らせます。一方で、メーカーが決めた寿命の途中で捨てることにもなります。どちらを取るかは判断です。私は毎回替えています。

互換品(社外品)のフィルターを使っても大丈夫ですか。

適合表に自分の機種と年式が載っていれば、ねじと寸法は合います。ただ、バイパス弁の圧力やろ過の性能が純正品と同じかどうかは、社外品のメーカーが公開していないので分かりません。掲示板で語られる数字では、純正とちがうとされるものもあります。気になるなら、メーカーや販売店に問い合わせてください。

車用のオイルフィルターをバイクに使えますか。

ねじ径と外径が同じで、物理的に付くものはあります。私も一度使いました。ただ、高さのほかに何がちがうのか、ちがいがあるのかどうかは公開されていません。社外品のバイク用でも、純正とバイパス弁の圧力がちがうとされる例があります。仕様どおりと言えるのは、純正品だけです。

フィルターが詰まると、どうなりますか。

バイパス弁が開き、オイルは濾材を通らずにエンジンへ流れます。オイルが届かなくなるのを防ぐ仕組みですが、その間、オイルは濾されません。冷えて硬いオイルでも、同じ弁が開きます。